[レポート] FutureStack Tokyo 2023 に聴講者として参加してきました!#New Relic
2023/09/13 ベルサール汐留で開催された New Relic株式会社主催のオフラインイベント「FutureStack Tokyo 2023」に参加してきました!
コロナウイルスの蔓延もあり、4年ぶりのオフライン開催ということで、とても多くの方々が参加していました。 会場では、メインセッション、テクニカルワークショップ、ブースなど、多くの出展がありました。
今回は、メインセッションをメインに参加していました。お話しいただいた内容をレポートします。
New Relic 社セッション
タイトル:
日本のDXとオブザーバビリティのこれから概要:
New Relic CEO, ビル・ステイプルズ登壇!あらゆるビジネスや企業システムをデジタル化し、DXを推進する企業が増える中、システムのオブザーバビリティを確保することも企業変革において重要視されてきています。この時間は弊社CEOビル・ステイプルズと日本法人の代表取締役社長 小西 真一朗が登壇し、オブザーバビリティの最前線、日本市場におけるオブザーバビリティの重要性に関してお話しします。
スピーカー
New Relic Inc,
CEO ビル・ステイプルズ 氏
New Relic株式会社
代表取締役社長 小西 真一朗 氏
レポート
様々な業種が DX を推進する中で、Cloud の利用方法は企業様によって異なります。
昨今では、生成系 AI や言語モデルなどの技術も日々進化を続けており、エンジニアはこれらの技術を活かしながら自社サービスに統合していくことでしょう。 しかし、技術の進化に伴いインフラやサービス間の連携は ますます複雑になるため、適切なデータの利活用が求められます。
パブリッククラウドにおいては、毎年5000億円規模で市場の拡大を見込んでおり、テレメトリデータがもっと必要になります。 例えば、スケーリングをすれば各ノードのデータが他のインフラやサービスと適切に連携、機能しているのかを確認しなればなりません。
アプリケーションの開発においては、毎年アップデートがあり、その要件にこたえる必要もあります。 ここでもし、潜在的なバグやボトルネックなどが原因でサービスがダウンした場合、復旧までに平均して 30 分の時間を有します。 顧客は、ダウンしているサービスを 1分も待てずに離脱すると言われています。 モルガン・スタンレー社曰く、こうしたダウンタイムによる顧客の機会損失は、7000 億円規模にも上ると言われています。 そのため、早期復旧が求められます。
ですが、復旧までの時間がかかる要因として、各部署やプロジェクトの担当者ごとに様々なツールを使用していることが挙げられます。 およそ 75% の企業が 5つ以上のツールを導入しており、データがサイロ化しています。 これでは、他のツールのことまで学ばなければ調査も難しいと言えます。
New Relic では、1つのプラットフォームで インフラ、デバイス、ハード、ソフトなど、すべてのイベントやトレース、ログを収集できます。 多くの企業様に満足頂いており、New Relic はカスタマーサクセスに広く貢献しています。
5つのツールではなく、New Relic 1つですべてが解決できます。
また、New Relic は過去二年間において、年平均して6つのマイナーイノベーションを行っております。
日本語サポートや、学習の為のナレッジ提供、認定資格制度の設立などにも力を入れ、現在は日本国内に 17 のパートナー企業が存在します。 そして 20000人に活用いただいております。今後も更なる成長と活用幅を広げていただくための取り組みを行います。
取り組み1:エンドユーザ様のプロジェクトにアプローチできるパートナー企業のエンジニア育成
取り組み2:オブザーバビリティ習得の為の認定試験や、ハンズオンの公開と書籍の出版(Amazon で予約受付中)
取り組み3:エンジニア同士の交流の場を設ける。(すでにユーザグループは存在し、SRE 支部が出来るほど活発化しており、SRE NEXT へのナレッジ提供や登壇も行われている。)
こういった取り組みを行い、さらなる New Relic の適切な価値を提供して参ります。
New Relic 導入された企業様のセッション
メインセッションは、各企業様による New Relic 導入の背景、効果、などを聴講することが出来ました。
以下は一部レポートした内容を載せさせていただきます。
タイトル:
SBI新生銀行が目指すオブザーバビリティについて
~グループ共通API基盤の運用を支えるNew Relicの活用~概要:
SBI新生銀行では、インターネットバンキング・スマホアプリ等を勘定系システムと接続するためのミッションクリティカルなグループ共通のAPI基盤を稼働させています。API基盤はクラウド上のコンテナ環境で稼働していますが、障害対応に課題を抱えていました。それらの課題に対してNew Relicを活用し解決した事例と、今後の展望について説明します。
スピーカー
株式会社SBI新生銀行
システム運用部 部長代理
酒井 謙輔 氏
- 個人業務、法人業務の2つがあり、これらフルラインナップ化のため、顧客利便性の高い製品を提供したいと思い、2020年に AWS の利用を開始
- 2019 年の検討段階で、インターネットバンキングのシステムに共通利用の AWS アカウントが3つあり、AWS Direct Connect や Transit Gataway と連携した 78 システムが紐づいていた。
- システムの疎結合化を図り、システム間連携のために新たなインフラや機能の構築が不要で拡張性のある API 基盤(OpenShift の k8s コンテナ)を用意した。
New Relic 導入の背景
- 勘定系や外部連携用の API は 165万件/1h Call されることもあり、基盤となる k8s の Pod 監視を適切に行いたかった。
- 疎結合化したリソースの原因調査の時間を短縮したかった。
サーバの監視、外形監視は行っていたが、Pod の不具合に気付きにくかった。
疎結合化したため、調査のために見るべき項目と種類が増えた。そのため、可視性を向上させて効率的に調査をしたかった。
New Relic 導入の効果
- Pod も監視をすることが出来、エラーも詳細に教示してくれた。
- 原因の特定速度が向上した
いつどこで発生していたのか、API を紐ずけて表示してくれるサービスマップがあり、ボトルネックやどれほどのリクエストに耐えられるのか?まで確認できた。
マルチアカウント構成で環境ごとにアカウントへログインする必要が無く、1時間かかっていた調査も最長 10分程度で完了した。調査のために費やしていた時間がおよそ90%短縮できたと実感している。 アプリケーションのエラー調査時間も 75% ほど短縮して調査できるようになった。
まとめ
遊び要素があり、非常に有意義で刺激的なイベントでした。
僕はメインセッションをすべて聴講したかったので、ずっとセッション会場にいましたが、Game Day やテクニカルワークショップなどにも参加したかったです。
次回も楽しみにしています。